「SBI証券で、インデックスファンドが良いんじゃないですか」
その一言は、会計事務所の受付のおばさんが、ぽつりと言った言葉だった。
私と母は、資産運用の相談をしにその事務所へ行っていた。担当のAFPに「個人の資産運用はやっていない」と断られ、帰り際に聞こえてきた言葉だ。意味がわからなかった。そのまま帰った。
でも後になって気づく。その一言が、一番正しかった。
「専門家」に相談するほど、遠回りになった
母が「お金を運用したい」と動き始めたとき、最初に頼ったのはラジオで宣伝していたFPの投資講座だった。結果から言うと、そのFPは後に詐欺で逮捕された。ポンジスキームだった。
次に「保険の窓口」へ行った。勧められたのは、貯蓄型保険。手数料の構造を調べたら、とても納得できるものではなかった。
そして会計事務所。「個人の資産運用はやっていない」と断られた。
専門家を頼るほど、正しい答えから遠ざかっていた。なぜか。答えは単純だった。
「誰の話を聞くか」は、その人が何で儲けているかで決まる
FPは、講座の受講料で儲ける。だから講座に誘導する。
保険窓口は、保険商品の手数料で儲ける。だから手数料の高い商品を勧める。
銀行の窓口も同じだ。販売した投資信託の手数料が収益になる仕組みなら、当然、手数料の高い商品を勧めることになる。悪意があるわけじゃない。構造がそうなっている。
「この商品がお客様に最もいいです」と言う人が、その商品を売ることで報酬を得ているなら、それは本当に「あなたのため」の言葉かどうか、立ち止まって考えてほしい。
信頼できる情報源を、私はこうして見つけた
詐欺師が逮捕されたというニュースを聞いたとき、本気で自分で勉強しなければと思った。Amazonで「投資 初心者」と検索して、一冊の本を買った。
水瀬ケンイチ『お金は寝かせて増やしなさい』
この本を読んで、腑に落ちた。過去200年のアメリカのインデックスファンドのチャートは、右肩上がりを続けている。戦争があった。リーマンショックがあった。コロナがあった。そのたびに株価は暴落した。でも、しばらくすると最高値を更新してきた。
「人類が成長し続ける限り、株式市場は長期で右肩上がりになる」——その一言が、すべてを説明していた。
中田敦彦のYouTube大学
本を読んだあと、動画でも確認したくなった。中田さんの「お金の勉強」シリーズは、難しい話を面白く説明してくれる。見ていて飽きない。
印象的だったのは、中田さん自身の話だ。彼のお父さんは保険会社で保険商品を販売してきた人だった。その父親の保険を、中田さんは解約してインデックスファンドに切り替えたと言っていた。「親の仕事を否定するような選択」を、公の場で話せる人間の言葉は、重かった。
リベ大(両学長)
両学長の動画では、貯蓄型保険や窓口販売の投資信託が「なぜ損なのか」を、手数料の数字で具体的に見せてくれた。霧が晴れるような感覚だった。
そして決定的だったのは、この事実だ。両学長は、YouTubeを始める前からすでにFIREしていた。
つまり、動画の広告収入やアフィリエイトがなくても、生活には困らない。それでもお金の知識を発信しているのは、純粋に正しい情報を届けたいからだ、と気づいたとき、確信に変わった。「誰が儲かる話か」を考えると、利害関係のない人間の言葉だけが残る。
最初にやるべきことは、この3つだけ
① 水瀬ケンイチ『お金は寝かせて増やしなさい』を読む
投資の原則が一冊でわかる。Amazonで1,500円前後。
※以下は広告(アフィリエイトリンク)です。ここから購入されると筆者に少し紹介料が入りますが、あなたの支払額は変わりません。
② 中田敦彦のYouTube「お金の勉強」シリーズを見る
無料。スマホで見られる。「投資 中田敦彦」で検索すれば出てくる。
③ リベ大(両学長)のYouTubeを見る
保険の解約、窓口販売の罠、インデックス投資の始め方。全部タダで学べる。
本で読みたい人には、両学長の『お金の大学』もある。保険・通信費・投資まで、家計の見直しが一冊で済む。
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勉強したら、ネット証券で口座を開く
学んだあとの行動先は、SBI証券か楽天証券のどちらかでいい。口座開設・維持費は無料。スマホで完結する。楽天経済圏をよく使うなら楽天証券、そうでなければSBI証券、でいい。
ここで買うのは「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」か「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」。どちらも年間手数料が0.1%台という、窓口では絶対に勧められない商品だ。
窓口で勧められるものではなく、自分で調べて選ぶ。それだけで、あなたの資産の未来は大きく変わる。
受付のおばさんが正しかった。SBI証券で、インデックスファンド。専門家でも何でもない、会計事務所の受付の人が、ぽつりと言った一言が、すべての答えだった。
このブログでは、母の4000万円(現在1.5億円)を運用した経験をもとに、投資の話を書いています。始まりは第1話「4000万円をどうするか、母から相談された話」から。全話一覧はこちら。


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